インスブルック(オーストリア)のチロル州立博物館にて様々なオールドジャーマンを観ることができました!
今回はその中でも最も評価されているJakob Stainer(ヤコブ・シュタイナー)についてご紹介させていただきます。
シュタイナーは、現在のオーストリアのアブサムで1617年に生まれ、1683年にその地で亡くなりました。
彼のデザインは、ドイツ、イギリス、オランダ、イタリアの一部、および他のいくつかの国での楽器製作に影響を与えたといわれています。
彼はイタリアのクレモナの弦楽器製作者アマーティ家と、ドイツのミッテンヴァルトのヴァイオリン製作者クロッツ家との交流があったといわれています。音楽家がそれまでと違ったサウンドを求めるようになる18世紀後半まで、彼の楽器はヨーロッパ全土で最も人気がありました。
彼の作ったヴァイオリンは、ヨハン・セバスチャン・バッハ、ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト、ジョージ・サイモン・ロレインを含む有名な17〜18世紀の音楽家と作曲家に愛用されていました。
さらにシュタイナーは、高度に熟練した職人技で知られています。特徴として、彼のヴァイオリンの多くは、カットのみで作られたライオンの頭、天使、または女性をかたどったスクロールに加え、f孔の端は円形で、それらは小さく、時には非対称であり、右側は左よりも高いことがしばしばあることがあげられます。
ニスの特徴を見てみると。イタリアのクレモナ地域のものと同様に、完全に透明なものから黄色、茶色、オレンジ色、栗色までさまざまです。
ラベルは全て手書きで、 タイプされたラベルは、そのヴァイオリンが本物ではないか、後になってディーラー等によってラベルが作成されされたことを示します。