今後不定期で、弊社が普段最もお世話になっているシカゴの音楽の歴史についてまとめさせていただきます。
まず、シカゴのクラシック文化を語るうえで欠かせないのが、世界三大オーケストラであるシカゴ交響楽団です。今回はこちらを紹介します。
始まりは1891年、ニューヨーク・フィルハーモニックのヴァイオリン奏者の経歴を持つセオドア・トマスが「シカゴ管弦楽団」(Chicago Orchestra)を設立しました。初の演奏会は1891年10月16・17日に行われました。
高度な技術と精緻な合奏で世界中から評価されているこのオーケストラは1977年に初来日し、当時の日本人に非常に大きな感動を与えたそうです。
現在でもあの小澤征爾さんとパフォーマンスを行うなど、日本とも深いつながりを築いています。
また、シカゴ交響楽団はアメリカで最も経営効率が良いオーケストラとしても知られています。本拠地は1904年に作られたオーケストラ・ホールと呼ばれる場所ですが、指揮者マルティノンの時代に構造的に老朽化したホールを改築する際、音響も改善しようとして失敗し、本格的にドライなホールとなってしまったそうです。
1991年の創立100周年時にそれまでの指揮者ショルティは勇退し、第9代音楽監督にダニエル・バレンボイムが就任しました。バレンボイムは、モーツァルトのピアノ協奏曲の弾き振りや、R・シュトラウスの楽劇エレクトラの演奏会形式での演奏、現代作品の積極的な演奏など新たな機軸のプログラムで演奏を繰り広げています。
普段クラシック音楽を聴かない方にとっては、あまり聞きなじみのないシカゴ交響楽団ですが、是非一度シカゴの音楽史と共に変化し続けてきた演奏を聴きに行ってみてはいかがでしょうか?